アーユルヴェーダはオイルが主役【マッサージオイルは質にこだわろう】

こんにちは。インド在住のMANOです。

最近アーユルヴェーダの化粧品について聞かれることが多いので、コスメについても書いていきたいなと思っています。そしてその前に知っておいていただきたいこと!

それは アーユルヴェーダにおけるオイルの重要性 です。

アーユルヴェーダの治療にはベースに必ずと言っていいほどオイルがあります。
オイル美容とか話題になったことありますが、オイル美容の原点と言っても過言ではないかもしれません。

アーユルヴェーダの智慧の中に治療、マッサージはもちろん、料理、にも使用されるので、とても重要なのです。

今日はそんなアーユルヴェーダに使われるオイルの役割からオイル選びの大切さを知っていただければと思います。
食べるオイル、マッサージオイルどちらもね。

  • アーユルヴェーダ オイルの3つの基本
  • アーユルヴェーダのオイルマッサージの特徴
  • アーユルヴェーダのオイルマッサージのタイミング
  • アーユルヴェーダでオイルマッサージで期待できる効果は?
  • アーユルヴェーダ オイルの選ぶ基準
  • ドーシャタイプ別に適したオイル
  • まとめ

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アーユルヴェーダオイルの3つの基本

ベースオイル

天然の原料からの抽出された有機オイルを使う。
セサミオイル、ココナッツオイル、アーモンドオイル、ひまわりオイル

ハーバルオイル

複数のオイルやハーブの煎じ薬を混ぜたオイル。アーユルヴェーダの治療ではドクターがこの処方を決めています。

オイルの性質、栄養価など様々な智慧がミックスされています。

アーユルヴェーダ オイル使用法

生で取り入れる(食用)、料理に使用、マッサージ、入浴、うがいに使われます。
また、治療としては、バスティ(オイルで患部を温める、オイル浣腸)およびナシャ(鼻腔洗浄)、目の洗浄など、さまざまなアーユルヴェーダ療法で使われています。

アーユルヴェーダのオイルマッサージの特徴

マッサージでなくオイルが主役

アーユルヴェーダのオイルを使ったマッサージはアビヤンガと呼ばれます。
全身、頭皮、顔、とそれぞれ「〜アビヤンガ」という名前が付いています。簡単にいうとマッサージなんですが、スパやエステで受けるオイルマッサージとの違いは、

オイルを塗りこむためのマッサージであること。

ですので、オイルが主役 なのです。

マッサージするためにオイルが必要っていう概念じゃないんですね。オイルを塗ることが目的です。なので、アヴィヤンガは必ずしも気持ちいい、丁寧な手技ではありません。

木の板(ベッド)の上に寝かせられバシャーーってオイル塗りたくられる。

そんなこともあります笑

サンスクリットでオイルは「愛」という意味もある

サンスクリット語のSneha(スネハ)“Oil” “Love” 両方の意味があります。
オイルと愛・・・すごいですよね。サンスクリットの魅力はこういうところにもあります。

この2つの共通点は細胞の細かい隙間に入り込み、深い層に行き渡ることができることです。

深いところまで行き渡らせるためには5分以上マッサージする必要があり、さらに全身に行き届くには、最低でも15分のマッサージが必要と言われています。

細胞、分子レベルに届けオイルと愛のパワー!!!!

アーユルヴェーダでセルフマッサージするときはマントラを唱えながら、自分に愛情を注ぎながら丁寧にマッサージをしなさいね。

という意味も込められているのは素敵だなと思います。

オイル浣腸のバスティも出すだけが目的じゃない

アヌワーサナバスティニルーハバスティと言われる浣腸(経腸)の治療法がパンチャカルマにはありますが、これらもデトックスとともに薬用成分のあるオイルを入れることでの腸内環境を整えることも目的とされています。

▶︎パンチャカルマについてはこちらの記事をご覧ください

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アーユルヴェーダのオイルマッサージのタイミング

マッサージといえば 入浴後 や 寝る前と思われがちですが、アーユルヴェーダでは入浴前に行います。これはセルフマッサージの時も同じです。

アーユルヴェーダ施設などでマッサージされるときは

  1. 温かくしたオイルの塗り込み20〜30分
  2. マッサージ後は包まれてしばらく放置
  3. その後、ハーバルスチーム(スチームサウナ)で体を温めてオイルの成分を浸透させる
  4. 洗い流す

 

洗い流すときに使うのは石鹸でなく天然パウダー

オイルを洗い流すのも石鹸じゃなく天然のパウダーを使って洗い流します。
ひよこ豆の粉、小麦粉、水で作ったり、ハーブで作ったものを渡されるところもあります。

オイル塗り込んだ後に普通の石鹸やボディソープで洗い流すと、肌に必要な油脂まで取ってしまうこともあります。

しかし、ここまでやってくれるところは意外と少なかったりするのも事実です。

ちなみにインドにあるアーユルヴェーダのコスメブランドのKAMAやKhaldiなどにはパウダー洗浄剤の取り扱いがあります。

アーユルヴェーダでオイルマッサージで期待できる効果

オイルを塗りこむのがアーユルヴェーダのオイルマッサージ、アビヤンガです。とご説明しました。では、オイルを塗りこむことでどんなことが体にいいの?

少し細かく分けて期待できる効果についてご説明します。

お肌と体の中

・肌が柔らかくなる
・肌が強くなる
・老化しにくくなる
・体を養う・疲労回復
・良い睡眠をもたらす
・体の耐性の強化
・細胞、組織に活力を与える
・内臓の刺激
・血行促進、代謝促進
・肌荒れ改善
・ホルモンバランスを整える
・ヴァータ ・ピッタを落ち着かせる
・体を冷やす(ピッタ季節、ピッタ体質の人)

頭皮・髪

・髪を強く・柔らかくする
・感覚器官を鋭くし、活気づける
・顔の引き上げ

・ヴァータの人のための耳内バランスを整える
・肩こり改善
・フェイスライン、あご周りを柔軟にする

・疲労軽減
・しびれの軽減
・柔らかく・しなやかになる
・脚を強くする
・肌を潤わせ、強くする
・ヴァータ を落ち着かせる

アーユルヴェーダのオイルマッサージをしない方がいい時

アビアンガに限らずですが、やはり体調に応じてやらない方がいい時はあります。
治療に使われているからって万人にいつでもなんでもいい!みたいなのはないに等しいです。特に女性は日々体の変化がある生き物です。

十分に気をつけましょう。もちろんアーユルヴェーダドクターがつく場合はその方の指示にしたがっていただくのが良いですね。

・生理中
・妊娠中
・腫れ・痛みを伴う部分
・発熱・体調不良時
・皮膚炎・感染症
・薬を飲んだ後
・インフルエンザのとき

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アーユルヴェーダ オイルの選び方

質がもっとも大切ですとお伝えしました。質の管理、判断がすごく難しいのが現状だなと思っているのが正直なところです。

なぜなら、オーガニック、コールドプレス、生搾り、USDA認証、有機認証、、、いろいろ “証明” を付けてくれてるんですが、実際には質は分かり得ないことがほとんどです。

なので、私のオイルを選ぶ基準を3つご紹介します。

高品質の食用オイルであること

肌から吸収するものは口入れてもいいもの。という考え方においてこれは基準にしやすいです。

ギーやココナッツオイルは食用とマッサージ用と両方に使うものが売られているのを目にしたことある人も多いのではないでしょうか?

セサミオイル、アーモンドオイル、ひまわりオイル

また、セサミオイルは焙煎されていない白ごま油(太白油)を使用します。
また、酸化しないように水分を極限に抜く キュアリング という熱処理をされたものをマッサージには使われます。

※キュアリングとはセサミオイルの熱処理のことで自分でもできます。鍋で熱して100~120度を2~3分、冷まして遮光瓶に入れて保存すればいいようですが、自分でやるのは。。。って方は買う方が早いですね。

信用できる人、信用できる会社の判断に委ねる

本当は製造現場まで行き、工程をすべて確認したいところですが、それは正直難しいですよね。なので、なるべく一次情報を持った専門家に聞くことにしています。

信用できる人、自分よりも知識・情報を持っている人から聞く。

ショップの店員、自分を診てくれたアーユルヴェーダドクター、かなり幅が広がりますが、信用できる人に判断を委ねることも大切な基準の一つだと思っています。

そして、オイルは鮮度が命です。元の質がどれだけ良くても、保存状態によって質は変化します。これらはもう人的要因が絡みあってくるので、やっぱり人かなと思います。

本物を体験する→体感で覚える→試してみる

これが一番早いと思っているのはなるべく定期的に本物のマッサージを受けることかなと思います。経験に勝るものはない。自分が受けてよかったと思ったオイルはとにかく試して続けて使ってみるのも一つです。スパに売られているものやセラピストに聞くこともあります。

本能を信じて選ぶ。

最初に挙げた「食用でも使える」だけを基準にするとマッサージしやすさは得られないこともああります。だからいろいろ試すのも一つです。

数多く使えば、段々違いに気づきます。
絶対イイ!って思えるオイルに出会うまでは探し続け、試し続ける。

「違いを知る」以上の強みはないですしね。
私も今これと決めずにいろいろ試しています。

ドーシャタイプ別で選ぶオイル

3つのドーシャ別でそれぞれ処方は違いますが、基本ベースはセサミオイルです。

ピッタの人やピッタのs性質が増える時期、季節にはココナッツオイルなどで冷やすほうがいい時もある。
▶︎ピッタ体質についてはこちらの記事をご覧くださいね

そして、カパ体質の人はあまり多くのオイルを使わないことが多いのです。それはカパの性質を増やすこともあるからです。

しかし、処方されたオイルによっては大丈夫なものもあるらしい・・・
むむむ・・・・難しいですね。

実際の治療で使われる時は元々の体質やその時々の状態によってオイルの種類や配合するハーブを変えます。

結論:治療の時はドクターに任せよう!
普段使うオイルに迷ったらセサミオイルを使ってみよう!

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まとめ

今回、アーユルヴェーダのオイルの重要性を通してお伝えしたかったのは、
皮膚から吸収する成分がしっかり身体に影響を与えるってことです。

経皮吸収って本当にあるんです。だから化粧品だけでなく、シャンプーやボディソープも気をつけなければいけない。肌、細胞一つ一つから内臓、血液まで行き渡るということを意識してオイルも選ばないといけません。

アーユルヴェーダ理論を美容法に取り入れる

ということで、ビューティースパイス的には意識してほしいこと、覚えておいて欲しいことはこの4つです。

・マッサージをするオイルは質にこだわろう!
・オイルは酸化することを覚えておく
 (保存方法に気をつける、早めに使い切る)
・マッサージ習慣をつけよう!
・マッサージをするときは自分の体を愛でよう!

また、セルフアビヤンガ(全身オイル塗り込み)をしてみたい!という人は1週間とか決めて、短期集中で毎日やってみるのをオススメします!

長期的には自宅では難しいので私からはあまりオススメできないのです。

そして、本気のアビヤンガを体験したい!って人は一度インドやスリランカでのアーユルヴェーダ受けていただきたいですね。

今度は私が使ってよかったよーっていうオススメのオイルなどをご紹介しますね。

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