アーユルヴェーダって知ってる?って聞くとだいたい返って来る答えが
・おデコにオイル垂らすやつ
・全身にオイル塗られる
・目にバター入れる
・浣腸するやつ
はい。これ全部正解です。
けど、このつぎはぎ情報のおかげかアーユルヴェーダはマニアックな人のためだけの美容・健康法の一つになってしまいがちです。
しかし、近年予防医学、医療ツーリズムとしてアーユルヴェーダの考え方は昔に比べると一般的に普及されてきました。言葉だけ聞いたことある人が増えただけでもすごいことです。私自身健康オタクなことと、10年の美容業界にいた身なので、早くから知識としては持っていました。
現在、マインドフルネス瞑想(宗教概念を取り除いた瞑想)がGoogle社やApple社などで取り入れられ、一般的に知られるようになってきているようにアーユルヴェーダも一つの健康法、病気の予防・治療法としてもっと世界に、そして日本にも浸透していくと思われます。
アーユルヴェーダとは何か?人生を豊かにするために健康であり続けるための知恵として、インドの伝統医療アーユルヴェーダを知っておいて損はありません。アーユルヴェーダを初めて聞くという人にも分かるようにできるだけシンプルにわかりやすくまとめてみました。
- アーユルヴェーダの起源と意味
- アーユルヴェーダの基本理論
- アーユルヴェーダの治療法
- アーユルヴェーダに必要な治療期間
- アーユルヴェーダマッサージの種類
- インド・スリランカ以外で受けるアーユルヴェーダ
- アーユルヴェーダに関連するもの
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1、アーユルヴェーダの起源と意味


アーユルヴェーダとは世界三大伝統医学の一つで、ギリシャ・アラビアのユナニ医学、中国医学とならぶインドの伝統的医学です。
アーユルヴェーダの歴史
5000年以上前、紀元前5世紀ごろにヴェーダ聖典を元にした医療の考え方としてインドで発祥し、紀元前3世紀ごろにスリランカに伝わったと言われている。その後インドではイスラム勢力の拡大によりギリシャ・アラビアのユナニ医学が主流になり一旦アーユルヴェーダは衰退したと言われています。そんな中でもヒンドゥー教徒(特に南インド)の人たちの中では守られてきました。
現在インド・スリランカではアーユルヴェーダドクターは国家資格で病院も開業することができます。
アーユルヴェーダの発祥はインド
アーユルヴェーダの発祥は紛れもなくインドです。しかし、国としてアーユルヴェーダが土着しており、積極的に普及の取り組みをしているのはスリランカと言えます。ただ、どちらで受けるほうがいいのか?という質問に対してはインドでもスリランカでも本物のアーユルヴェーダは受けることができます。国で選ぶより、ドクター・施設・料金・時期・気候で比べると良いと思います。
今まで両方で受けた方の話を聞いているとインドで受けるほうが安い(ところがある)。ハズレもある。スリランカのほうで良くなかったという話を聞いたことがないので、質は安定しているように見受けれられます。ただ、施設数は確実にインドの方が多いとは思うので選択肢もかなりあります。
施術はもちろんですが、ドクター次第なので、信用できる人からの口コミ、旅行会社を使うことをお勧めします。
2. アーユルヴェーダの基本理論


インドや仏教の思想では宇宙は5大元素(水・火・風・空・土)でできているとされています。それらを2つの元素(かぶるものあり)組み合わせトリ・ドーシャと呼ばれる3つの要素に分けた理論がアーユルヴェーダの基本理論です。
- ピッタ(火の性質)
- カパ(水の性質)
- ヴァータ(風の性質)
この3つの性質のバランスが取れていると健康であり、崩れると病気になると言われています。
体質チェック
人間が生まれてきたときに持って生まれてくる3つの要素のバランスと様々な環境で変わっていった現在の状態が違うことが多いです。そのため、チェックをするタイミングにより結果は変わることもあります。そして、アーユルヴェーダは本来の生まれたときの状態に戻すための治療と言われているため、必ずドクターによる体質チェックが行われます。
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3. アーユルヴェーダの治療法


アーユルヴェーダは学問でありそのうちの一つに治療法があります。食事・生活環境・環境により崩れたドーシャのバランスを整える治療をするというのがアーユルヴェーダの考え方です。
治療法は2種類あり、病気を治療するシャマナ治療と予防医学、健康維持のための浄化療法であるショーダナ治療があります。
シャマナ治療のほうはいわゆる東洋医学の漢方療法に似ていて、西洋医学の化学合成薬を使わずハーブやアーユルヴェーダ薬や食事法などで治療をする方法です。
現代では病気になる前の段階でやる医学ということで広まり、アーユルヴェーダのショーダナ療法をしにインドの施設・病院訪れる人が多いと思います。
アーユルヴェーダの治療の段階は大きく分けて3つ必要です
- プルヴァカルマ:前処置
- プラダーナカルマ:本処置 パンチャカルマ
- パスチャートカルマ:後処置・付帯的処置とも言われる
プルヴァカルマ:前処置
まず、前処置としてデトックスするための体の準備をします。ここでは2つの方法があり、その人の体質、体調によってドクターが内容・回数・時間・オイルの種類などを決めます。そのため、本人はやりたいけどできないトリートメントがあることもよくあります。
- Snehana スネーハナ(注油法)
体の中に油を摂ることでデトックスさせる方法。
アヴィアンガ、シローダーラ、シーロヴァスティ、ピジチリ、マルマなどのトリートメントがあります。オイルを大量に体に擦り込むことで体を潤わせ、体内の流れをよくします。また、ギーを飲用することで口からもオイルを取り入れます。
※ギーとは・・・発酵無塩バターを煮詰めて作るバターオイルの一種です。
- Swedenスヴェーダナ(発汗法)
あらゆる方法で体を発汗させデトックスさせる方法。
ハーブバス、スチームバス、ハーブボールなどのトリートメントなどがあります。
プラダーナカルマ:本処置 = パンチャカルマ
パンチャ=5つ カルマ=方法 ということで代表的な5つの治療法(2種類の浣腸・油剤・下剤・吐剤)で体内をデトックスしていきます。
- ヴァマナ(嘔吐療法)
- ヴィレーチャナ(下剤療法)
- パスティ(浣腸療法)
- ナスヤ(鼻オイル療法)
- ラクタモクシャナ(採血療法・瀉血療法)
前処置と同じで医師がメニューを決めるので、この5つの中で体質、体調をみながら組み合わせられます。鼻オイルと浣腸、下剤を中心のところがほとんどでヴァマナとラクタモクシャナはしたことある方は少ない印象です。
パスチャートカルマ:後処置・付帯的処置
パンチャカルマをする準備からその後までの環境を整え、維持するために行われます。
- 食事法
- 投薬療法
- ヨガ、瞑想
パンチャカルマ終わってすぐに普段の食事に戻したら意味がないので、無理やりするというよりは、自身の正常な状態・環境に慣れるという意味で取り入れられていると考えるといいと思います。治療期間とそれを日常に戻すまでで同じ期間が必要とされています。
*治療法によりヨガもできない期間があったりもします。
4. アーユルヴェーダに必要な治療期間
正式なアーユルヴェーダ治療としてパンチャカルマを受けるには21~28日間以上必要とされています。ただし、特に明確な疾病がない場合は14日、最低でも7日間と言われています。
施設によっては3日以上の滞在でもOKとしているところもあるようですが、きちんとした治療を受けるのであれば、最低でも7日以上必要です。
7日未満の場合はアーユルヴェーダ体験であり、治療ではなく治療のための体験と考えられた方がいいです。お試し入院みたいな感じです。
治療で入院される場合は長い方は3ヶ月間以上という方もいらっしゃるようですので、何日入院したら良いのかも人によって、症状によって違います。
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5. アーユルヴェーダマッサージの種類
長期間のお休みが取れないけど、アーユルヴェーダのマッサージは体験してみたい!そんな方は多いと思います。インド旅行でちょっと受けてみたいなという方はホテルでも大体受けれるので、この3つをオススメします。
アヴィアンガ


全身のオイルマッサージ(ヘッドマッサージとセットになっているところが多い)
単発で受けても十分満足できるオイルマッサージです。本来アヴィアンガは2名の施術者が同じリズムで4本の手で施術しますが1名でも行うこともあります。アーユルヴェーダ治療の時にはオイルを塗りこむことが大きな目的なのでかなりの量のオイルを使います。
マッサージというよりオイルを塗り込まれている感覚ですが、ホテルなどで受ける場合は量控えめでマッサージの圧もしっかりあるところが多いです。
だいたい時間は30〜40分でヘッドをセットの場合60分です。
ホテルなどの場合は60〜90分のコースが多いです。
ハーバルボール(エラキリ)


ハーブを布で包んだボールに温かいオイルを浸し、ポンポンポンと叩くようにマッサージする施術です。
初心者の方にはこれ一押しです。バリやタイにも伝わるハーバルボールのマッサージで、日本でも聞いたことある人が多いのでは?とにかく気持ちよく、施術自体も激しくないので気持ちよく受けれます。
時間はハーバルボールだけだと20〜40分
全身のオイルマッサージアヴィアンガとセットで60分〜90分のコースが多いです。
シロダーラ


脳の浄化と言われているオイルを額に垂らし、究極のリラクゼーションを得られると言われている施術。誰もが一度は本場で受けたいと思いインドに来るのですが、実はホテルであっても4日以上滞在できる人に限定される施術なのです。
受ける時には2〜3日連続で受けるトリートメントで、受けている間も禁忌事項が多いのがシロダーラです。南インドのホテルなどでは2~3日の滞在の場合は断られるところもあるほどです。つまり、1回だけの体験はオススメはできません。
しかし、デリーやリシケシなどでも1回でも体験できるところはあります。もし、どうしても体験したい場合は下記2点を注意してもらうと良いと思います。
・満腹時を避ける(3時間前までに食事をしておく)
・シロダーラ後、24時間リラックスできる状態、移動も何もしない、考えなくていい状態で過ごす
6. インド・スリランカ以外で受けるアーユルヴェーダ
アーユルヴェーダトリートメント・治療はインド・スリランカ以外の世界各国で受けることができます。アメリカやマレーシアなどにも有名なところはあります。ただ治療として受けるのであれば、先述した通り、ある程度の期間を確保して行かなければいけません。
しかし、他の国でもアーユルヴェーダトリートメントを取り入れているエステ・スパが多くあります。これらはあくまでアーユルヴェーダ理論を取り入れ、技術をアレンジしたマッサージ、エステです。本来のアーユルヴェーダ治療ではなく体験として考えるべきかと思います。
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アーユルヴェーダに関連するもの
ヨガ
アーユルヴェーダと同じくヴェーダ聖典の理論が入っています。心と体のバランスを整えるという意味で、求めているところが同じです。瞑想やアーサナのトレーニングをすることで心身を鍛えます。食事なども考え方もヨガの考え方には含まれるのでセットで聞くことが多いです。
インド占星術
インド占星術(Jyotish)もまたヨガと同じくヴェーダ聖典を元に伝えられてきた学問の一つです。ヴェーダを理解するための勉強ヴェーダンガの中にインド占星術があります。生まれた日の惑星の位置によりその人の特徴、精神性などを知る学問です。
インドの宗教的な行事をはじめ、就職・結婚・出産などの時期などの選定に使われており、惑星の位置とそれらが与える影響の基礎部分はヴェーダの教えが元になっています。
そして、インド占星術の中には医療占星術という分野もあります。ただ、インドド占星術に関しては書き出すとキリがないため、ここではアーユルヴェーダに関連しているということだけ覚えておいていただければと思います。
他にも関連するワードはマントラ、タントラ、宝石療法などがあります。
いかがでしたでしょうか?少しアーユルヴェーダをご理解いただけたでしょうか?トリートメントだけでなく学問としてのアーユルヴェーダを知り生活に取り入れる参考にしていただくきっかけになればと思います。
日常のリラクゼーションとしてアーユルヴェーダ体験ができるホテルはまたご紹介しますね!
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